テクノロジーと感覚の話

こんにちは、Johnです。


最近、書店へ行くとIot(Internet of things)という「モノのインターネット」の概念を紹介した書籍を多く見ますよね。また、最近のニュースだと、4月10日にアップルウォッチの予約注文が始まりますし、生活の至るところにテクノロジーが溢れてきた感があります。



正直、10年、20年後にどんな生活しているのか想像もつきませんよね。

もしかしたら、人間の脳がネットワークに接続・取り込まれた状況になる、いわゆる「サイバーパンクな世界」も近いのかもしれません。



そんなテクノロジーは、私たちの生活にどんな影響をもたらしているんだろう?と考えるときに、「メディアはメッセージである」の言葉で有名なマーシャル・マクルーハンが面白い考え方を示してくれています。



それは「テトラッド」という考え方です。


これは、私たちを取り巻くテクノロジー/メディアが、私たちの生活や感受性に対してどのような影響を示しているのかを見つけるための思考ツールです。



そのテトラッドというのは、4つの問いに集約されます。

1.「強化」:それは何を強化し、強調するのか?

2.「衰退」:それは何を廃れさせ、何にとって代わるのか?

3.「回復」:それはかつて廃れてしまった何を回復させるのか?

4.「反転」:それは極限まで推し進められたとき何を生み出し、何に転じるのか?



ちょっと分かりにくいので、マクルーハンが示した具体的な例を紹介します。

例えば、


「ラジオ」

強化:声を瞬時に遠距離の大勢の人々に届け、

衰退:メディアとしての印刷物を衰退させ、

回復:印刷物によってほとんど衰退していた町の触れ役を復活させ、

反転:聴覚的なラジオは、限界に達した時に視聴覚に訴えるテレビへと逆転させる。



「テレビ」

強化:視覚を拡充させ、

衰退:ラジオを衰退させ、

回復:ラジオによって衰退していた視覚を回復させ、

反転:テレビのような電子の特性をまったく異なるかたちで異種交配したものが限界まで表現されると、テレビ画面はパソコンの画面に逆転する。



といったように新しいテクノロジーは、人々の感覚を「閉じたり・開いたり」します。


周りにあふれているテクノロジーは、

人間が日々の生活で使う視覚や聴覚などの「感覚の比率」を変えていると考えると面白いですね。

そんなことを考えながら、どんなテクノロジーが生活に浸透していくのか注目していきたいと思います。


John

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