ファッションと人
ファッションは、個人として、メインストリームに対する支持、
もしくは、抵抗心の表れだった。そして、個性を表わす方法だった。
パンクはその1つだろう。
1970年代のイギリス経済の低迷と失業率の上昇による、
若者の怒りや抗議から生まれたのがパンク。
マルコム・マクラーレンとその恋人のヴィヴィアン・ウエストウッドは、
こうした怒りをもつ若者の心理に焦点を当てた。
マクラ-レンは、パンクロックバンドのセックス・ピストルズをプロデュースし、
ヴィヴィアンがデザインした衣装を着させた。
そして攻撃的な歌詞と奇抜な衣装、独特なパフォーマンスは、
若者からの支持を受け、パンクがムーブメントとなった。
レザーやビニール素材の服を身に纏い、
ペイントや安全ピン、チェーンなどを使った装飾、
顔にピアスをするなど攻撃的なファッションは、反体制的な面を表現した。
歴史を振り返ると、
服が単純なシンボルだったというのが面白い。
ただ、こうしたファッションはどう思われていたのか。
必ずしも良くは思われていないだろうし、
だからこそ、ファッションはアンチ的な側面を持っているのだろう。
逆に言えるのが、
ファッションで人の価値が左右されるくらい、
人としてのアイデンティティーはもろいみたい。
Written By John
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